威風堂々

春から社会人

好きなアニメを紹介する回④ とらドラ!

2008年のラブコメアニメで、釘宮病の原因の一端になった作品でもあります。個人的にはラブコメにせよ普通の純愛物語でも、恋愛アニメってかなり難しいと思ってて、ただ恋愛を突き詰める作品もそれはそれでいいかもしれませんが、恋愛以外に何を取り上げるかによって作品の良さがかなり左右されると思っています。例えば私も結構好きな凪あすとか中二恋とかは明らかに「変化」というのを真ん中に据えています。凪あすは恋愛よりも「変わる」「変わらない」が本当のテーマなんじゃないかってくらいキーワードになってきますし、中二恋は一期は厨二病をやめるやめないっていう「変化」、二期は二人の関係性の「変化」が取り上げられています。話がそれましたが、それでいうととらドラ!は単純そうでかなり複雑な物語になっています。終盤に進むと特に恋愛と同じくらいに家族関係がクローズアップされてきます。

このアニメは何よりキャラクターが魅力的です。一言で言えばこのアニメのキャラクターは二面性を抱えている人ばかりなんですよね。主人公の高須竜児は強面だけど実際にはかなり家庭的で優しい、ヒロインの逢坂大河も一件野蛮とも言える性格なんですが本当はとても友達思い、メインで関わってくる他の女の子二人、櫛枝実乃梨川嶋亜美もそれぞれ表の顔とは違うものを抱えています。そしてラブコメアニメなのに女の子の殴り合いの喧嘩が見られます。別に女子って怖いねって話ではなく、それぞれが他の人のために動いた結果、すれ違いが起きました。高校生って結局みんな子供なんだなってのがよく分かります。それぞれ何か考えているようで、うまくいかない。大人ぶっていたって結局まだ子供でしかない。そしてみんなぶつかり合って、泣いて。ドロドロしているようでもやっぱり青春なんだなって思いました。

このアニメ、ちゃんとラブコメしているんですよ、特に真ん中くらいまではずっとコメディです。でもその一方で家族関係で、恋愛で、友情でちゃんと感動させに来ます。こういう綺麗なラブコメってなかなかないと思います。このアニメはラブコメの金字塔みたいに扱われているんですがそれも納得できる作品です。人気作品ですし、深いのでネットにはいくらでも考察みたいなのが転がってるのでそれも併せて読むともっと楽しいんじゃないかと思います。個人的にはただの恋愛アニメよりラブコメの方が見やすいとも思ってるのでまあ是非見てみてくださいよと。まあ私はまともに恋愛したことないんですけどね...悲しいですね...恋愛したことがない人間がラブコメ見てるのって悲しすぎますね...