個人的プリキュア評
2023年はプリキュア20周年ということで私が初めてプリキュアに触れた2007年からはや16年が経つわけですが、ここら辺で個人的な感想まとめをしようかと思いました。ネタバレにはならないように書くので、これからプリキュアを見ようとしてる人の参考になれば嬉しいかなくらいです。
と言っても10年前にリアタイしてた作品なんかイメージでしか語れないくらい記憶も薄れてるので、原則2020年以降に新規視聴、または見返した作品に限って書いていきます。新しく見たら追記します。
神格化されがちな初代プリキュアですが個人的にはそこまで好きでは無いです。黎明期なのでいろいろめちゃくちゃなところもありますし、あくまで個人的な意見ではありますが、純粋に作品として見れば良くて中の中でしょう。と言ってもプリキュアの基礎を作ったのは間違いないですし、初代は初代であるだけでリスペクトされるべきだとは思ってるのでプリキュアを見るなら見ておくべき作品だとは思います。
3.ふたりはプリキュアSplash☆Star
思い出補正込みですが、私が7歳の時一番最初に見たプリキュアであり、一番大好きなプリキュアでもあります。世間的にも初代の次に人気のある作品でしょう。
この作品は初期キュア2人制をやめたり、結構ガッツリ恋愛要素入れたりひとつの転換点と言えます。恋愛もそのうちの一つですが、結構人間関係の複雑さを描いてるとこがあるのでそういうのが好きな人は好きだと思います。子供向きかというと全くそんなことなくて、結構ダークな雰囲気なので攻めてる作品だと思います。
5.Yes!プリキュア5GoGo!
プリキュア第二の転換点です。話の展開としては結構重い要素も多いんですが、基本的には明るいキャラクターに明るい雰囲気で進んでいきます。今まで暗い作品という面も大きかったプリキュアシリーズを明るい作品にしたのは間違いなくハートキャッチの功績でしょう。
そして、主人公が積極的だったり明るい人間では無いというのも今までと違うポイントです。主人公はじめ、キャラの成長物語としてもよくできてますし、私がプリキュア初心者に一番最初に視聴をおすすめするならこの作品です。賛否両論ある作品が結構ある中でハートキャッチプリキュアが批判されてるのはあんまり見た事がないですし導入として見やすい作品だと思います。
第1クールを乗り切ればあとは楽しく見られる作品かなと思います。第1クールはメイン2人が喧嘩しては仲直りというのをパターンを変えて繰り返すだけなので単調であんまり面白くないです。ただ第2.3クールは話がどんどん展開していって面白い。
初期キュア2人、妖精2人、それぞれの1度壊れてしまった幼なじみの関係性を修復していくことが最初は特に主軸に据えられてるんですが、そこはかなりよくできてます。
後半が急展開なので最初のグダグダをもう少し削って後ろに尺回してたらもっと完成度高かったかもしれません。
とにかく明るいプリキュアです。暗い回が長く続かないのでかなり見やすいと思います。そして何よりキャラデザがプリキュア5と同じ川村さんなのですがめちゃくちゃ可愛いです。
逆に言えばシリアス回が短いので話としては深みが足りないかもしれません。個人的には好きですが。真の意味で未就学児女児でも何も考えずに楽しめる作品とも言えます。
ただこの作品も葛藤を乗り越える成長物語としてはかなりよくできています。いわゆる世間のイメージのプリキュアはこういう作品なんじゃないかという正統派作品です。
10.ドキドキ!プリキュア
個人的にはあんまり好きじゃないですがオタクの間では結構人気があるらしい。まあキャラは可愛いよね。
レジーナだったりアイちゃんだったりほかの主要人物のせいで、プリキュアサイドの掘り下げが弱いような気がします。あと主人公が割と完璧超人なのであんまり人間的な成長物語でもない。
あとはまこぴーの声優があんまり上手くないので見てて結構きついです。
終盤のキュアエース回はかなりよくできてると思います。
ネットで調べても1番面白いプリキュアに挙げられていることもあるくらいには面白い作品です。私自身もプリキュア最高傑作はこれだと思ってます。私はアイカツを正統派女児アニメと呼んでるんですが、その理論だとGoプリは間違いなく正統派女児アニメです。
この作品あたりからプリキュアには明確にテーマがあるなってのが分かりやすくなってきたんですが、この作品のテーマは一言、「夢」だと思います。
主人公の取り柄は努力なんですが、努力→挫折→成長の流れが基本で分かりやすくなってます。ただこの構図がわかりやすいながらも本当によくできてて面白いんですよね。1つの夢のためになんでも頑張る主人公なのですが、中盤~終盤にかけて一度その夢を失って立ち直れないほどの挫折があります。そこから最終回に向けての怒涛の展開はほんとに涙を禁じ得ないくらいに激アツです。
個人的に言えばこの作品は粗探ししても粗がないくらいに日常回から全てが完成されてる作品だと思います。
13.魔法つかいプリキュア!
シリーズ唯一タイトルに漢字が入ってることも含めかなりの異質な作品です。あとキャラデザがシリーズで1番可愛い。
基本的にほぼ全話日常回という言い方が正しいんじゃないかと思いますが、最終回以外の全ての話数が最終回に向けての布石と言えるんじゃないかというくらい主人公2人の日常に重点を置いて描かれてます。一つ一つの話は日常アニメみたいで正直特筆して面白い訳では無い(安定して一定以上の面白さはあります。)のですが、その2人の日常を40話以上見せられたあとの最後の展開は本当に涙が止まらないくらいの感動があります。
二人の関係性がメインで進むという点においては後続作品の中でもしかしたら一番初代をリスペクトした作品とも言えるかもしれません。
15.HUGっと!プリキュア
これは2018年にリアタイしたきりなので3年以内に見てないのですが、おそらく2度と見ないので書きます。駄作です。プリキュアが見たいなら見なくていい。
賛否両論ある作品の最たるものですが、個人的にはこの作品を持ち上げてる人のプリキュア評は一切あてにしなくていいくらいの踏み絵です。
一つ一つの話自体はむしろ面白い寄りなのですが、とにかくポリコレに毒されすぎてて、酷い話が本当に酷い。これを言うと主人公と〇〇(ネタバレなのでぼかします)の関係性はポリコレに反してる!みたいな反論が来るんですが、そんなの関係ないくらいに話全体が正しさを押し付けてくるようで本当に気持ち悪いです。プリキュアでジェンダー論なんて見たくないんだわ。まあ女児アニメなので大人(オタク)の批評なんてどうでもいいんですが、あれをニチアサに放映する気も知れません。
一部の人には受けたみたいですが、プリキュアとして見るなら本当にいらない作品です。社会派アニメが見たいなら見るといいです。あと怖いもの見たさか。
17.ヒーリングっどプリキュア
はいポリコレ棒2本目です。スタプリ含めこの3年は結構思想の強い作品だったのですが、スタプリが割と解決を視聴者の考え方に委ねる作品で比較的マシなのに対して(スタプリは2019なので書いてないですが)、ヒープリはハグと同じで正しさを押し付けてきます。だから環境問題をプリキュアで見たくないんだってば。
映画含め正直いろいろ気に入らない要素が多すぎて本当に嫌いな作品です。コロナ禍の作品じゃなければもうちょっと違う展開もあったかもしれないのである意味時代の被害者かもしれません。
18.トロピカル~ジュ!プリキュア
前3作品から方向転換して正統派プリキュアに戻りました。シリーズ1明るい作品と言っても過言では無いながらも、押さえるところはちゃんと押さえたかなり出来のいい作品だと思います。イメージはシリアスをマイルドにしたハートキャッチプリキュアでしょうか、映画でもコラボしてましたし。
反動なのか優等生すぎて特筆することがないです。普通に面白いし普通によくできてます。
19.デリシャスパーティ♡プリキュア
プリキュア制作陣がいろいろ模索してるのが伝わってくる作品です。男がプリキュアになるのはきっとハグで賛否両論あってやめたのでしょう、そこそこの落とし所を見つけた感じがあります。
普通に面白いですが執筆時点でまだ最終回を迎えてないのでまたそのうち書きます。